こんな娘で、ごめんね。
ウマナキャヨカッタ。


鋭い凶器になった母の言葉は、あたしの胸を深くえぐった。



転がった缶ジュースに気付いた母は、あわてて顔をあげると、あたしと目が合った。



「じゃぁ、殺せば?」




あたしの言葉を母は、聞き取れなかった。



耳を傾け、右手を耳にあてると『何? 分からへん。聞こえやんから、もっと大きな声で話して』と、言った。




…まただ。



こうやって、いつも母には、話が伝わらない。



普通の音量で話しても聞き取れないから、あたしは、怒鳴り声に近い大きさで、母に話す。




外で、
母に話かける時なんて最悪だ。




幼い頃から、あたしは、母親に怒鳴りつける怖い娘として、ジロジロ見られたり、振り向かれたりする。




恥ずかしい思いをしてるあたしの事も考えずに、母は平気で繰り返す。



もっと、大きな声で話せと…。



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