君と学校で
「なんの話してんだよ」

「実は…………って海斗!?」

いつの間にか後ろに海斗さんがいた。

「なんか俺の話してなかったか?」

「べ…別に」


風音は明後日の方向を向いている。
その様子を怪しげに海斗さんは見る。

と、そこで。


「海~斗ちゃん。何してんの?二人の女子を同時にナンパ?」

よいタイミングで友哉さんが後ろに現れた。

「………ちげーよバカ」

「へぇー」

友哉さんは怪しい笑みを浮かべてこちらを見る。

………なんだろう?

「何?」

思わず聞いてしまう。

「なんでも。あ、そういえば聞いたぞ、鈴木樹理が部活くるようになったんだって?」

「うん、結構頑張ってるみたい」

「良かったな」

「うん、ありがとう」


私達の会話をまじまじと見つめる風音。
その隣で不機嫌そうな顔をする海斗。


「どうたぁ海斗?」

まだ不機嫌な海斗にさっきと同じような笑みを浮かべて友哉さんが聞く。

「…………別に」

まだ海斗さんは不機嫌だ。
どうしたんだろ?

「海斗。ちょっと外行って話そうか」

「あぁ」

そう行って二人が出ていく。
あれ?もうすぐ授業始まるけど。

「あいつら……またサボりやがったな!」

風音の怒りの声が隣で聞こえた。

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