もう1度~私と先生と桜の木~

決着と責任と原因






「…なでー?奏ちゃーん?

起きてますかー?」


「え?うん。何?」


「何?じゃないよ。

目開けたまま寝てるかと思った」


「そんな器用なことできるワケないよ。」


「分かってるって!

奏が反応してくれないからそう言っただけでしょ?」


「あ…うん。ごめん」


目の前に座る碧は呆れたように溜め息をつく。



「っていうか何それ」


「え?何が?」


「よーたくん!」


あ、私に怒ってるワケじゃないんだ…

と、怒りの矛先が私に向けられていないことに心底安心する。



「もう!何やってんの、ホントに。

いい年のオトコが彼氏持ちのコに、それも彼氏の前で告白なんて!」


そう。

あの修羅場のような日から2日経っていた。


もちろん、あの日のことを類と碧は知っている。

散々、追い詰められ吐かざる終えなかった。









< 187 / 222 >

この作品をシェア

pagetop