《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
あたしを包む優しくて
温かい空間を、あたしは
素直に心地よくて嬉しいと
思えた。



愛情にあふれたぬくもり。



それを感じられて、
安らいだ気持ちになった。



(あたしは――変わって
きてるの――…?)



心の中でつぶやいたのに、
まるでその声が聞こえた
かのように柊弥がもう一度
あたしの髪を撫でる。



優しく、あたしを慈しむように。



「わかったろ。

お前はもう一人じゃ
ないし、オレにしか心を
開けないわけでもない。

お前には――普通に幸せに
なる権利があるんだよ」



「柊弥――……!」



涙が出そうだ。



強引で自分勝手で、最初は
全然優しくなんかなかったのに。
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