君がいれば・・・②

試練

「お茶!」



リビングのソファーに座ると祖父が瀬奈に怒鳴る。



「は、はいっ」



瀬奈はキッチンへと引っ込んだ。



「まったく気の利かない娘だ」



祖父が呟く。





お茶って言われても……何を入れたらよいのか……。


キッチンで瀬奈は途方にくれた。



「まだ入れてないのですか!?」


家政婦の声がしてビクッと肩を震わせた。



「あの……何を入れれば良いのかわからなくて……」



「そういう時は自分から聞きに来るものです!」


叱咤されて瀬奈は涙が出そうになった。




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