君がいれば・・・②

決心

ユナがネコのような切れ長の目でシンを見つめている。



その姿を横からジフンは見て眉根を顰める。



もしかしてユナさんはシンに惹かれている?



あの眼差しは恋する目。



まずいな……。



どんどんシンが望まない方向へ進んでいく気がする。




「申し訳ありません……祖父が……」


シンが話す前にユナが言った。



ボーイッシュな短い髪だが女らしい面立ちで美人だ。



「おじい様のお怒りが静まるまでマスコミには何も話さない事にします」


シンが言う。



「ありがとうございます 祖父は心臓が悪くて……ですが、シンさんにご迷惑がかかりますよね?わたしは助かりますが」


ユナが弱々しげに笑みを向ける。



「将来を誓い合った人がいます 今回の事は分かってくれました」



ユナは新聞に載っていた2人を思い出した。



可憐な女性とシンが並んで写っていた。





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