君がいれば・・・②
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眠れなかった……。



一晩中、考え事で眠ることなど出来なかった。



昨日のうちに帰る便の予約をしており、今日の2時の飛行機で日本へ帰る。



瀬奈は服に着替え、エプロンを付けると下に降りた。






ダイニングルームに入るとキムはすでにいたが、驚いた事にシンがいたからだ。



「……」



シンと目があったが、シンも眠っていないような目をしていた。



「おはようございます キムさん」


「おはようございます セナさん」



瀬奈とシンの様子が変なのはキムにもすぐ分かる。



「何をお手伝いしましょうか?」



キムさんにはたくさんの事を教わった。



レシピを見なくてもチゲ位ならば作れるようになった。



厳しい人だけど有能な家政婦。



今ではキムの事を瀬奈は嫌いではなかった。



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