君がいれば・・・②
シンが疲れた顔をしてリビングに戻ってきた。



ジフンの顔は同情の色が見れる。



書斎とリビングルームは近いので中からの会話が少しだが聞こえていた。



うまく話がまとまらなかったのはシンの表情を見れば分かる。



「兄貴、行こう」



立ったまま声をかけた時、キムがお茶を持ってきた。



「シン様、お茶を」



キムがトレーを持ちながら言う。



「キムさん、帰るよ セナの荷物は?」



「玄関に置いてあります」






車に乗り込むとジフンはバックミラー越しにシンを見た。



不機嫌そうな顔。



「話し合いはもちろん駄目だったんだろうな?」



エンジンをかけギアをチェンジするとジフンは車を動かした。



「あぁ……」



「書斎にいたのはユナさんだったのか?」



「そう 爺さんに呼ばれたらしいがほとんど話さなかった 兄貴、明日の夜に記者会見の手配をして欲しい」



「記者会見?」


ジフンは眉を上げた。


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