君がいれば・・・②

心配されてしまっているのは瀬奈にも分かっていた。



だけど心の震えは止まらない。



止めようとしても止まらないのだ。



笑えばなぜか顔が引きつっているように感じる。



だからシンの首に抱きついた。



ドヨンがコーヒーを運んできてもシンの首に抱きついたまま動かなかった。



「セナ……コーヒーを飲もうか」



ドヨンが行ってしまうとシンが背中を優しく撫でて促した。



「ん……」


瀬奈はそっとシンから離れる。



シンはいつも瀬奈が入れる砂糖とクリームをたっぷり入れてかき混ぜると瀬奈の前に置いた。




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