君と桜と
「ひゃっ・・!」
隆司は抱きしめた格好のままいきなり奈緒を持ち上げた。
「な、なに?降ろして!?」
下になった隆司の顔を見下ろすと、いつものようにいたずらな笑顔。
やっぱりお母さんとそっくりだなあ・・・
そんな暢気なことを考えていると、
「ぎゃーっやめてっ!」
隆司は小さい子に父親がするように、抱き抱えたままくるくると回り始めた。
いきなりなんなのだろう。
また、都合の悪いことは流してしまおうってことなのかな。
でも、そんな疑問も、くるくると回っているうちに消え去ってしまって。