K・M ~カイとミワの恋物語~
文化祭~前編~
「ミワちゃん、今度デートしよっ?」
「え?そんな付き合ってもいないのに…」
「七夕のときは一緒に回ってくれたやーん」
「あれはデートじゃありませんし…」
こういう話題をふるといつも困った顔をするミワちゃん。そんな顔もかわいい。
季節は秋。落ち葉が辺りを舞う。
「だいたい、うちの部活文化祭近いから忙しいんです」
「あ、そか。ミワちゃん吹奏楽やもんなー。フルートやっけ?」
「そうですけど…」
「生演奏見れるんや?ぜったい見に行くで!」
「あ、ありがとうございます…」
文化祭の季節がやってきた。
俺のクラスはカフェやるから、ミワちゃんのメイド服姿が拝めるかと思ったけど…残念。
2日どっちも吹奏楽の出し物で忙しいみたいだ。
「俺スーツ着るんや!きっとカッコええでー」
「自分で言わないでくださいよー…」
「惚れるなよミワちゃん♥」
「惚れません!」
嘘。ホントは惚れてほしい。