K・M ~カイとミワの恋物語~
紫苑ミワ
「なあミワちゃんはどこの学校から来たん?」
昼休み。
俺は得意の関西弁で話かける。
ちなみに関西弁で話すのはなんとなく愛嬌があるから。その方が好感度上がると思う。
「…えっと、あの、どちらさまで…」
「俺か?俺は遠藤カイや。よろしくな!」
「は、はい…」
ミワちゃんはおとなしめな女の子。
だけど地味ってワケでもなくて、いつもまわりにふんわりしたオーラが漂ってる感じ。
ちょっとお姫様っぽいのを想像してくれればいい。
「まさかお城から来たんかいな~?」
「そんな…見たこともないです…」
「ミワちゃんならぜったい姫になれるで!」
「…そんなことないです…」
あ、ちょっと照れてる。かわいい。
「てかなぜ敬語?」
「あ、その…人見知りで…」
「そんなのすぐ慣れるで!な、だからタメで話そうや」
「…っ…その、いきなりは無理です!」
「あっ」
ミワちゃんは俺のもとからどこかに走り去っていった。