K・M ~カイとミワの恋物語~
タクトとアヤネとカイとミワ
それから少し時がたち夏休み。
そして夏休みが終わり。
夏休みの間に何があったのか、タクトは大変なことになっていた。
本物の『タクト』が帰ってきたらしい。
しばらくアヤネちゃんとも話していないようだ。
「夏休み中会ったときはあんなにラブラブやったのに…」
愛しい人と話せなくて、タクトは苦しいはずなのに、タクトは言うんだ。
「アヤネが幸せなら俺はいいんだ」
と。
「ホントにそれでアヤネちゃんが幸せだと思うのか」
気づいたら言っていた、その言葉。
確信があったわけじゃない。
けど。
アヤネちゃんはタクトといるときホントに幸せそうだった。
それが今できなくて、幸せなんだろうか。
薄々気づいてたのかもしれない。
アヤネちゃんは『タクト』にじゃなく、タクトに恋しているんだと…。
もしかしたら俺は無意識のうちにタクトとアヤネちゃんに、
俺とミワちゃんを重ね合わせてたのかもしれない。
そうだから気づけたアヤネちゃんのホントの気持ち…。