he in love with me?
君と私とバレンタイン
騒がしい教室の中で、一人。
たたずむ少女がいた。

―――――――――








 今日も一日、私は一人。
 別に、いじめだの仲間はずれだのじゃない。
 「自分から進んで」一人になった。
 話しかけてくる人なんていない。
 別に、口下手な訳じゃない。
 私が話しかけないから、自然と相手も話しかけないのだろう。
 いつも、一人で本を読んでいた。
 誰かと会話するよりは、こっちのほうが気楽。

 そう、話しかける人なんていない、はずだったのに。

 二年生。
 クラス替えをした直後から、私は一人の男子によく話しかけられるようになった。
 どうしても本を読んでいたいだなんて思うことはないから、何度も話していた。

 いつからだろう。君に話しかけられ無いのかな、と、期待している自分がいた。
 本を読むことに集中できなくなって、読んでるフリして、たまに教室にいるかいないかを確認する。
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