【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
「あんたって美少女だけど一個も羨ましくないわ」なんて私の周りの女友達達は口を揃えて言う。


「私も顔の良し悪しより儚さが欲しいわ」


我ながらナルシストな発言だけど、顔だけ見てナンパして来る奴は多いし、私が一般的に可愛い部類だと自覚せざるえない。


一度や二度くらい、胸キュンするような恋がしたい。女の子だもの。だけど、このパワーと性格が邪魔をする。


「まずはその性格から可愛くしなきゃ、あんた彼氏出来ないよ?」


「はいはい。おっぱいおっぱい」


高校では、こういう行動も言葉も慎んで、爽やかな彼氏作ってやるんだ。そんな気持ちを抱いた中学校三年生の私。


しかしこの淡い夢は、いとも簡単に打ち砕かれることとなる……。
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