【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
「先輩、そんな子供みたいな理由でひーちゃんは渡しませんからね、俺」


春風はニコーっと不気味なくらい爽やかに笑う。殺されても知らねぇぞ、マジで


「上等だ。主人からオモチャを奪おうとはいい度胸だ。やってみろよ。下僕」


皆川会長もニンマリと笑う。それはもう、高慢知己に、偉そうに。


「よかったねぇひよこ。壮ちゃんとはるるんにモテモテでぇ。モッテモテー!ひゅーひゅー!」


「いいことあるかっ!頭良いなら空気読めバカ!」


あおちゃんは第三者だから楽しそうだ。心底楽しそうな純真無垢なサドの笑みに、こちらも心底腹が立つ。


私をよそ目に火花をバチバチ散らせる皇帝閣下と下僕ワンコ。


……こいつらの熱さのせいで、秋が感じねえようっ!やだやだっ!寒さカモーン!
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