【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
幼なじみって意志の疎通っていうか、そういうの不思議とあるんだよな。私も全部じゃねぇけど春風の思うこと、分かることあるし。


「俺の口からこうじゃねって全部話すのは違うから全部は言わないけど、多分、壮平も戸惑ってるんじゃないかな」


「戸惑う?あの、俺様皇帝閣下が?」


「おう。あいつも人間だからな。ヤベーことしたかなくらいは思ってるんじゃね?」


思ってるのかな。でも、今まで散々私に酷いことしたり言ったりした時と感じが違うし、アッキー先輩がそうだと言うとそうかもしれないなんて思ってしまう。


「ま、向こうが何かそういう気持ち示してきたら普段通りに戻ってやらんでもないかな」


「ふはっ、上から目線ごっそーさん」


何だか、アッキー先輩に話して良かったと思う。気が楽になったっていうか。


もし私がアッキー先輩の立場なら、めんどくせぇし憂鬱になるから無視を決め込むだろう。ほっとけなかったのは、多分アッキー先輩の性分なんだな。
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