【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下



談笑しているうちに、リビングのでっかいテーブルには、見たことないような豪勢な料理が並ぶ。


「創作料理だけど、美味しく食べてもらえれば嬉しいわ」


流石元シェフ。使用人やコックがいなくとも、うちの食い物を不思議がるレベルに育て上げた皆川ママの手料理やばし。この食卓に茶色い漬け物が並ぶはずがないだろう。


「うひぇーっ!う、美味そうっす。頂きます!」


私はしばらく目をシパシパと瞬かせた後、一番最初にウニで作ったらしい、華やかなパスタにフォークを立てた。


同じ茶色でもウニと奈良漬けじゃモノが違う。何なんだこの差は。あ、貧富の差か。


いかんいかん。目の前にご馳走があるんだ。貧相な雑念とはサヨナラだ。バーイ!
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