不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
向かい合う格好になって流星の言葉を待つ。
ほんのわずかな時間があたしにとってはすごく長い時間に感じられて。
ドキドキと急かすようになり続ける心臓の音。
その音が今日は妙に心地いい。
「……――?」
すると突然、流星の茶色い瞳が教室の扉に向いた。
長いまつ毛に奥二重の鋭い瞳。
鼻筋の通った形のいい鼻、薄い唇。
耳についているいくつもの小さなピアス。
腕まくりしているYシャツから伸びる日焼けした肌。
綺麗な鎖骨、シルバーのネックレス。
やっぱり、クラクラしちゃうくらいカッコイイ。
イケメン以上の言葉があるなら、その言葉は流星の為にある様なもの。
流星が違うところを見ているのをいいことに、あたしは瞼に流星の姿を叩きこんだ。