銀河の流星
襲う星食み、かわす流星。

それはまるで無数の射線を掻い潜る戦闘機の如き動きだった。

事実、流星の飛翔速度は音速に達しているに違いない。

複雑な軌道を描いて触手を回避していく。

何本もの触手に掠める事さえ許さず、あまつさえ。

「鬱陶しい!」

その触手の間隙を縫って狐火の一斉射撃を敢行!

炎の集中砲火が空中で閃き、再び星食みの全身を真紅の火の華で包み込む。

全弾命中。

もとよりあの巨大な的だ。

外す筈もない。

にもかかわらず。

「うぐっ!」

先程と同様、白煙の中から伸びてきた一本の触手が、撓る鞭の如く流星の身を打ち据える!

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