銀河の流星
星の巫女
大きな金属製のタイヤ、砲撃を受けても破壊できないような頑強な外装。

戦車のような印象を受ける四輪駆動車が、洗練された高層建築物の立ち並ぶ都市部…その路上パーキングに駐車される。

星乃は運転席から降りて、肩にショルダーバッグを提げた。

三日ぶりの街だ。

星乃はこうして街とソラリス未開拓地の往復を繰り返している。

彼女はソラリスギルド所属のライセンス持ちの冒険家。

正式な許可を受けてソラリスの原始林や荒野、時には海域まで出向いて探索や採掘をしている。

貴重な資源や新たな生物、未発掘の鉱物などを発見し、ギルドにそのサンプルを持ち帰ったり報告するのが仕事。

ライセンスを持たない冒険家や三流の冒険家はそれらをすぐに売却して金にしようとしたり、個人の所有物にしたりするが、星乃はプライドとモラルをもってこの仕事をしている。

考古学や様々なサバイバルスキル、時には格闘技や銃火器などの戦闘スキルも必要な、膨大な知識と技術、危険を伴うタフな仕事だが、星乃は若くしてこの仕事に魅了され、大きな遣り甲斐を感じていた。

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