ペテン師の恋
三章 偽者
次の日、私はママからの電話で目覚めた。



時刻は午後1時、私がいつも起きるのは午後4時なのに三時間も早く起こされてしまった。



「なによ~、こんな早く」


私は布団に入ったまま、不機嫌そうに電話にでた。



すると、電話の向こうから元気なママの声がした。



「何寝ぼけた声だしてるのよ!あんた昨日あんな帰り方したくせに報告もないんだから、心配したでしょ!」



私は、寝ぼけたまま、昨日のことを思い出す。



すると、すぐに朱一の顔が浮かんできた。



私はなぜか胸が高鳴り、布団から飛び起きた。



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