ペテン師の恋
明日は日曜日、クラブが唯一、休みの日。





良かった。





こんなに泣いたら、明日は目が腫れてしまうから、そんな顔じゃあ、仕事には出れない。





とりあえず、今日は目を冷やして眠ろう。早く眠れば、腫れも少しはましになるかな?





そして、明日は久しぶりに、昼間外へ出てみよう。





このまま家にいたら、朱一の香りが部屋にこもってしまいそうだから。





だけど、自分でもわからないけど、香りを消したいのに、消えてほしくないと思う自分がいた。





どうしたらいいんだろ?





自分から帰ると言ったけど、どこかで、引き止めてもらえなかったことが寂しく感じてしまう。





どうしたら、私は朱一にとって人形じゃなくなるのかな?





そんなことを考えているうちに、私の意識は遠くなり、眠りについた。





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