ペテン師の恋
私を気に入らない女の子は、せめてもの抵抗なのだろう。私とはお客様の前以外では口をきかなかった。



でも、私もそれでいいと思った。



もともと、人との関わり方が良くわからないし、寂しいと思うこともなかった。


そんな私に、一人だけ無邪気に話しかけてくる子がいた。



彼女は優香里



彼女は可愛らしく、みんなにも気兼ねなく明るく話せるため、女うけも良かった。



私とも、話しをしていても嫌みを言うこともなく、勝手に自分の私生活を話してくる。



嫌ではないのだが、私は上手く相槌を打てない。



そんな私にも気にする様子もなく、勝手に一人で楽しく話していた。



そんな彼女は、接客にも個性をいかし、クラブでも入って三ヶ月でNo.2になっていた。


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