Desire kiss


「ええっと…じゃあ、カラオケ、でも行く?ごめん、あんまりいい案が浮かばなくて」


首をひねりながら提案した。ちらっと勝の方を探ったが、無反応の目が返ってきた。他の子にもつい友達感覚で話してたから、おかしかったかな?と思う。


初遊びでカラオケなんて、ちょっといきすぎてるかも。


そういえば名前知らない子もいるし…、仲良くなる為にはまず名前を知らなきゃいけないよね。

また歩きながら聞こう。


「カラオケなんてダメだ!んな危ないとこに連れてけるかよ!」


何でも否定するからさすがにびっくりした。零はだめだこりゃと呟いてる。


「え?ちょ、そうだったらどこにも行けないよ!緑はどこに行きたいの?」


「あー…、別にないけど。バッティングセンターとかどうだ!俺の華麗なる運動神経を見せてやるよ」


「……普通始めて遊ぶ女子をバッティングセンターに連れてくかよ」


と、大木の発言に、うっとした顔をして緑はちょっと黙った。


「あ、それいいね!最近行ってないし、遊び感覚で楽しもうよー」


ふんわり笑って頷いた。零も別に悪くないねと味方してくれた。
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