桜雨。


「森山さーんっ」

といきなりの声にびくっと肩を震わせる。

「なに?」

目の前にいたのは渡辺広矢。
見ず知らずの彼だった。

「ね、あっちいこ?」

馴れ馴れしい…

あっちと指差を指した先には屋上があった。
ガラスの窓ごしの屋上。

「いや……」

といいかけたあたしはもう彼にひっぱられ、走らされていた。

軽い犯罪だよね…

なんて思いながら走る。
後ろでは女子がうるさかった。
その中で愛ちゃんは瞳を曇らせ、うつむいていた。

長年いるあたしには分かった。

愛ちゃんは、彼のことが好きなんだろうと―――

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短編です!* あんまり長くする予定はないのでご了承ください。 ...主人公... 神山 理央夏(カミヤマリオナ) かわいい普通の女子。 高校三年生で一人暮らししてます。 髪はショートの栗色。 ...彼氏さん... 桜庭 翔 (サクラバショウ) 人間の姿をした吸血鬼。 普段は茶色の瞳だが怒ると赤い瞳に変わる。 理央夏の彼氏。 しっかりしてるがとこか抜けている所がある。 さてさて、夢へのページを開いてください... きっと幸せになれるはずですよ? では、行ってらっしゃいませ。

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