アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「亜美、誰からの電話だった?」
「…………」
伸也さんは少し黙った後、
「外にいけないだろ?飯買ってくる」
と私の体を離した。
「行かないで。私を一人にしないで」
「あぁ。側にいる。お前は一人なんかじゃない。俺がいる。大丈夫だ」
私だけの伸也さんじゃないのはわかってる。
私は伸也さんにとって大勢の女の一人だってわかってる。
でも、この言葉はこの瞬間の私を救ってくれた。
一瞬でも一人じゃないって思える温もりは、私の安定剤となった。