アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女

次の日学校につくと、下駄箱には沢山の紙が……



“谷沢さんの女気取りするな”



“お前なんて遊ばれてるだけ”



“体使って側にいるだけだろ”



“ヤリタイ女”



赤いペンで、そう殴り書きされていた。



紙だけには留まらず、私が歩くたびに、その声はついてくる。



気にしないように、聞こえないように、そう毎日過ごす。



耐えることに限界になったら切ればいい。



猛も最近は学校に来ていないから、伸也さんの耳に入ることもない。



そうやって一ヶ月をやり過ごした。



あと2週間で冬休み。



3学期は殆ど学校に行かなくていいし、あと少しで卒業できる。


< 205 / 688 >

この作品をシェア

pagetop