アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
アイシテル 9

決断


「俺が恥ずかしいから、とにかく車に乗ってくれ」と私は無理やり助手席に放り込まれた。




「人がせっかく受験の開放感に浸ってるのに」




わざと口を尖らせて久しぶりにに我侭を言ってみた。




「帰ってからたっぷりと浸ってくれ」




「はい。はい。伸也さんは私が恥ずかしいわけね」




「受験から解放されたと同時に、我侭っぷりも開放か」




「悪い?!」




「いいや。そのくらいが可愛い。俺は受験に少し焼いてたからな」




「ズルイ」




「何がだよ」

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