アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女

「亜美、やりたい事とか行きたいとこはないか?」




「うん。もう制覇したって感じ」




「そうか」





微笑みながら私の頭にポンと手をのせてもらえるのも後一週間…




本当は一つだけしてないことがあるんだ。




いつの日か約束をした…雪の中を伸也さんと手を繋いで歩くこと。




この約束は果たされないまま別れようと思う。




約束が守られていないままなら、またいつか伸也さんに会えるような気がするから。




私の最後の悪あがき。




< 655 / 688 >

この作品をシェア

pagetop