アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
式が終わり、教室で担任の話を聞いてから解散。
思い思いに別れを惜しむクラスメイト達。
私は誰よりも先に教室を出た。
みんなには悪いけど、私は別れを惜しみたい人がいる。
一分一秒無駄にしたくない人が待っている。
「伸也さん!!」
見慣れた車にもたれ掛かってタバコを吸う伸也さん。
この姿を見るのは本当に最後だろう。
「卒業おめでとう」
「ありがとう」
「shotに行く前にドライブでもするか?」
「うん」
今日の夜は恒例の卒業パーティーがshotで開かれる。
そのパーティーは伸也さんのお別れ会も兼ねていた。