【原作】妖精なアイツ
「転入生かい!
どこからきたんだい?」



彼は王座の様なイスに座り、足を組んだ。



「はあ、
大阪からです…」



同い年な筈なのに、
敬語を使ってしまうこの空気は何なのか。



「そうかい!
では『なんでやねん』とか言うんだろ?」



「…はあ、言いますね。」



私は適当に返事をした。





「ねえ!!」



彼の顔を見て喋らない私を大声で呼び、



私は仕方無く彼の方を見た。







「ねえ、
僕って妖精みたいだろ?」






…………………ハ?




……何やコイツいきなり………………



それよりも彼は、
どういう経緯で自分を妖精だと思ったのだろうか。



ただひとつ分かる事は、



『ヤツは頭がおかしい』という事だ。





これが、妖精、岩松光太と私の出逢いだった…。
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