【原作】妖精なアイツ

水族館

『ミッキーは、
ブラザーが好きかい?』



………?
妖精の声……



てゆうか、
どこなん?ここ。



ぼやけて辺り見えへん…………



『好きになってはいけない人なんているのかな』



妖精は私に背中を向けて立っていた。



「なんなん、
アンタ。

何が言いたいん…?」



私が妖精の肩を掴んだ時、



妖精の肩はかすかに震えている感じがした。




「泣いてんの…?」






『光太と仲良くしてやってね』




………染五郎さん?



辺りはぐにゃぐにゃと歪み、
足元がおぼつかなくなった。






「…………はっ!!」



ガバッと起きあがると、
私はバスの中にいた。



「……あ。
今日は校外学習の日やったな…」



『そっかそっか』
と、一人で納得して背もたれにもたれかかった。
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