【原作】妖精なアイツ
もらった缶コーヒーが温かくて、
飲まないでずっと持ってた。


体は小刻みに震えてるのに、
なんだかとても暖かかった。



「寒いかい?
もうこんな時間だし…漫才の練習は明日にしようか」


「えっ?
あ…せやな。」


もう帰るんか…。


ちょっと名残惜しい。
何て思ったり。







「…ちょっと待て」



「なんだい?」


「何で屋上にコタツがあんねん?」


「持って来たからに決まってるじゃないか。」




よく見たら暖房器具が揃っている…。



「だってこのまま待ってたら寒いじゃないか!」



確かに分かるけどな?



「僕は寒いのが苦手なんだ」



ああそう…。



それなら缶コーヒーは持たずにコタツに入って飲めば良かった…。




「じゃ、
帰る前に少し入っていくかい?」



え……。



「う…うん。」



私と妖精はコタツの中で温まる事にした。
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