タイトル未定

* 隣人


リビングのソファでクロと遊んでいるとあることを思い出した。

そうだ、お隣さんに挨拶しておかないと。どんな人か気になるし礼儀だしね。

海里は…疲れて部屋で寝てるみたいだし一人で行くしかないか。

う、なんか緊張するな。

ドキドキしながらお隣の呼び鈴を鳴らした。

ガチャ…

「あ、あの!今日隣に越してきた神楽です!弟もいるんですが寝ちゃってて…」

下を向いて早口で話していたわたしはそっと顔をあげた。そこにはなんとも言えない美少年が立っていた。いや、大人かな?

多分わたしと差ほど変わらないと思う。スラっと伸びた背に整った顔立ち。でもどこかあどけなさが残っていて。わたしの緊張はピークを達した。

「よよよよろしくお願いします!!」

「…どうも。うちも今日引っ越してきて中原って言います」

そうなんだ!だから他の業者のトラックが止まっていたんだ。

「偶然ですね!どこから越してきたんですか?」

そう聞いた途端、美少年の眉間に深い縦じわができた。

「関係ないだろ」

バタンッ

力強くドアが閉められた。

あれ?なにか失礼なこと聞いちゃったかな…。

なんか感じ悪!!


< 7 / 14 >

この作品をシェア

pagetop