お隣りさんちの幼なじみ君



少し汗ばむくらいの陽気だからか、お互いTシャツにジーンズというラフな格好。


「ペアルックみたいだな」


苦笑いしながら、悠真が言った。


「うん。ちょっと恥ずかしいね」


半そでのTシャツから覗く、悠真の二の腕は、適度に引き締まっている。


つい目がいっちゃって、意識してしまう自分が嫌だなぁ。


見ない様にしよ・・・。


悠真から、わざと目をそらした時、信じられない事が起こった。


自分の胸が、痛いくらいにドキドキするのが分かる。


「悠真・・・?」


恐る恐る悠真に目を向けると、いつもは見せない真剣な顔で、私を見つめていた。


何で・・・。


何で、私の手を握ってるの?




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