うらばなし


カ「自分に酔いしれるわけがないだろうに。あくまでも俺の体は、ミナナに愛してもらうがために用意しているに過ぎない。

ミナナが嫌いと言うならば、今でもナイフを突き立ててもいい。けれどもミナナは、俺の体に満足してくれているようだから」


姫「写真を撮ってプレゼント、と?」


カ「憎き本打倒がために」


姫「ミナナさんは本好きですからねぇ」


カ「本ばかり見る彼女に少しでも俺を意識してほしいからね。しおり代わりに挟めておけば、否応なしに目につく。そうしてミナナが大好きな体ともなれば、きっと彼女は俺に欲情し、行く行くは自ら本を燃やして俺のもとへと――」


姫「はい、チーズ」


カ「……」


姫「いいですねぇ。はい、もう一枚――ああ、もうちょっと柔らかな笑顔で、銃を向けないポーズをしてみましょうか」


カ「死に急ぎたいみたいだね」


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