うらばなし
どぉこぉでぇもキー


「むかーし、むかし、クロスとロードがいました」


「呼びつけて、いきなりそれか……」


「姫、何かご用ですか?」


「クロスは山へ柴刈りに、ロードは川へ洗濯に行きました」


「……」(怒りマーク一個)


「へ、柴刈り?姫が言うなら行きますが」


「素直なクロスはせっせと柴刈りに行く支度をします。ロードも怒らないで洗濯物をカゴに入れました」


「……」(怒りマーク二個)


「任せてください、姫!姫の頼みなら、柴刈りだろうが何だろうが、喜んでしてきます!では、はりきってい――」(ボコッ)


「はりきるクロスをロードが殴りましたが、愛の鞭なのでクロスは怒りませんでした」


「単細胞童顔が」


「八つ当たりかよ、お前えぇぇっ!」


「二人は笑顔で、各自の仕事をこなしに行きましたとさ」


「……、はあ」(諦めた)


「見てろよ、お前っ。俺が姫から頼まれたことすぐに終わらすからな!刈りまくってきてやる!」


「勝手にしろ……」


「こうして、二人はやっとこさ、山と川に向かうのでしたとさ」



< 359 / 1,773 >

この作品をシェア

pagetop