うらばなし
猫を飼う者の宿命

う、うう゛ー


「にゃー」べったり



「おやおや、チビ太さん。空波にべったりだなんて珍しいですね」


「にゃー」


「ふむ、寝苦しい夜を更に寝苦しくだなんて、いけませんねぇ、チビ太さん。このままでは空波が砂漠で干からびる夢を見てしまいますよ」


「うなんな」べとー


「あらあら、たれたれをしてしまうだなんて、これが噂に聞く猫たんぽなのでしょうか」


うー、んー。


「砂漠で自販機でも探す夢でも見ているような、ずいぶんとうなされてますね」


「にゃー」


「毛皮と化しているチビ太さんを退かすべきなのでしょうが、ふむ、新しい餌が気に入らない謀反なのでしたら、チビ太さんの好きなようにやらせるべきでしょうね。食べ物の恨みは恐ろしいのです」



「うなんな」べったりすりすり


「ではチビ太さんは、いい夢を。おやすみなさい」


「ごろごろ」





※30分おきに目を覚ます、最近の原因。

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