うらばなし
詩リレー、乱舞


狂喜乱舞に身を溺れ、思考が狂った喜びの乱れ舞いをご覧じろ。

黒蝶を手のひらに乗せて、そのまま閉じて、幕としよう。

一興に一興を重ねて、能の面を踏み砕こう。

乱舞したのは主役であり、狂喜したのは観客。

三味線の弦がなくとも、担い手はここに。声出ぬ喉から音を絞り出して、喝采と罵倒と嘲笑を聞かず、乱舞を飾る。

其は、舞台の舞子であり、人生の迷子。乱舞するしか謳歌できぬ身であった。


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