踊れ その果てでⅡ<ケルベロスの牙>
「僕は勝てる気がしないから嫌だけど」

 翼の言葉に、聞いていたハンターたちも手を挙げて同意した。

「……お前らな」

「ま、どっちかになるだろうね。因みにボクは闘ってみたいと思うよ。ハンターだったらの話だけど」

 キーボードを打ちながらしれっと応える。

「水貴たちのいる組織のコードは今日中になんとか設定するよ」

 戒を一瞥しニコリと笑った。

「頼む」

 軽く手を挙げて応え、壁に向かう。

 背を預けてしゃがみ込み、水を飲んでいると隣に翼がちょこんと腰を落とした。
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