愛と涙、そして知るだろう。

1人になった屋上。


風は温かいはずなのに、妙に冷たく感じる。



「美波のこと、どうでもいいなんか思ってないよ、、、。」


美波はいないのに、1人で呟く。




美波のことが大切だから、

傷つけたくなかったから、

嘘をつくしかなかった・・・。



私の想いを知っていたら、美波を絶対に涼とは付き合わない。

美波の優しさを知っているから。




これで正しかったんだって思ってたのに、

私は間違っていたのかな・・・?





「・・・ッ、ふぇッ、、、」


涙が次々と溢れだしていく。




美波を傷つけたことへの涙。

涼を想う涙。



この涙を枯らすことはできるのかな?




相手に傷つけた痛みは、

自分が傷つけられるのと同じくらい辛い。


どうしてもっと、大切な人を上手に大切にできないんだろう?



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