spiral"alive"Ⅱ

重なったのは一瞬で



ゆっくり、唇は離れていく。



「牧野、君…?」



今…



「…一度くらい、多目に見ろよ?空岡。」



牧野君は悔しそうに笑って



眠っている右京君にそう告げた。



すると牧野君は立ち上がって、私達に背を向ける。




「行け、悠里。これ以上俺の気持ちを踏みにじらないでくれ。」



私の目から大粒の涙が零れる。




沙雪ちゃん 空也君





京香さん 延原君




牧野君




「…ごめんね。」



それだけ告げて




私達は光に包まれた。





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