幸せの見つけかた
「良平、メシ行こうぜ。」




哲也に声をかけられ、時計を見ると12時。



「パス。」



どうせ彼女と別れた原因を、根掘り葉掘り聞こうとしてるに違いない。




「そんなツレナイ事言うなよー。おごるからさ、失恋の記念に。」




「お前、面白がってんだろ。」



「んなことねーよ。なぐさめてやっからさっ。」




…ったく、聞く気マンマンの顔してるくせに。



ま、昼飯代うくなら、いっか。





近くの蕎麦屋に入り、注文を終えると早速、質問責めにあう。




「喧嘩したのか?」



「別に。」



「浮気したとか。」



「してねーし。」



「忙しくて、連絡してなかったとか。」



「それなりに、メールとか電話とか、してたと思うけど。」



「うーん…」



腕を組み、考えこむ哲也。




「お前さ、それなりにカッコいいし仕事も出来るし、女子にも優しいしさ。なのに…何でこんなにフラレるんだ? 今回もなんだろ?」




「…まぁね。もういいじゃん! 食おうぜ!」



天の助けのようなタイミングで、蕎麦が運ばれてきた。





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