1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】



洗い物も終わったし、洗濯物も干した。お布団はきちんとたたんで、お日様の当たる窓際に置いた。


よし!朝の家事はオッケー!



「じゃ、学校に行ってくるね」


「ああ、ちょっと待て」



聡ちゃんに呼び止められて、キョトンとしてると手のひらサイズの正方形の形をしたものを手渡された。



「何これ?」


「キーケースだよ。鍵をなくさないようにそれに付けとけ」


「わぁ! ありがとう!」



あたし、いつもなくさないように鍵に毛糸を通して、首からぶら下げてた。友達や聡ちゃんにもドン引きされてたけど、なくすよりはマシじゃん?



「ついでに財布も。あの小銭しか入らないような財布に札を曲げて入れんな」


「財布は持ってたからよかったのに……でもせっかくだから使わせてもらうね! ありがとう!」




キーケースと同じ柄をした長財布も貰って、あたしはアパートを出た。



やっぱり聡ちゃんは優しい。よくあたしのこと見て、気遣ってくれている。



アパートに同居させて貰ってるだけでも有難いのに……


だからあたしはやっぱり…………





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