かたっぽうの恋
手にしてる物の正体が、明らかにAVで、
お兄ちゃんは再び、目を剥いて叫んだ。


どの角度から見てもDisneyでもジブリでもなかった。


私の瞳孔がグンと拡張した。


「―――ひ、ひゃあああああああっっ!!」

「わぁっ!眞央っ、ちょ!これは違う!痛っ」

手にしていたカバンで私は何かが取り付いたかのように、お兄ちゃんに殴りかかる。

「お兄ちゃんのスケベェェェェ!!」


「わぁーー!!、理一ぃぃ、戻って来てぇぇぇ!!」






なんとなく……、


実習生さんの「クククッ」と言う笑い声が聞こえたような気がした。

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