かたっぽうの恋
恋セヨオトメ
その後。実習生さんにジュースをおごってもらった


今日も、家まで送ってくれるみたい。



これで二回目だね。







まるで、……彼氏みたい。
なんて…ハハハ。





あ、そうだ。


私は唐突に聞いてみた。





「実習生さん、彼女いないんだってね?」


そしたら、実習生さんは、


「ぶふっ!」




飲んでいたコーヒーを吹き出してしまった。




「大丈夫っ!?」



カバンからハンカチを出し実習生さんに渡してあげた。



「あ、ありがと…ゴホ」



私が渡した水玉のハンカチで口元を拭き取って、片手でハンドル操作をしていた。



危ないなぁ、…よし。




「私が拭いてあげる」



実習生さんからハンカチを奪うと、ほっぺや顎の水滴を拭いてあげた。



「わ、悪い。」


「いいよ。運転中だもんね」


「……」




あ?実習生さんちょっぴり緊張してるのかな?







そういえば、さっき…。




指導室で実習生さんにからかわれて、顔が近くなった事を思い出した…。





実習生さんも思い出したのかな?








………あ、そうだ。


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