教え子との再会
それ以上、何も言わず、視線も合わさず、彼女は振り返った。

そして、フェラーリに乗り込むと、何の挨拶も無しにコースへと戻っていった。

私は、ただただ、どう判断したらよいのかも分からず、そして、
「私には、どちらを選ぶなど、そんな選択などできなかった。だから、これでいいんだ」
と、改めて思った。

ただ、少しの寂しさを感じながら。
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