詩集
改札口
旅立ちの朝 君に言った
「もう会えないかもしれないね」
僕が泣きそうになったのを
君はこれからも知らない

君の大きなカバン持って
駅へと向かう海沿いの道
「この朝日ももう見れないね」
そっと君はつぶやいた

君は今日遠い町へ行く
僕を置いて行ってしまう
君に伝える「サヨウナラ」
伝えられない「愛してる」

海沿いの道 可愛い君
2つはとてもあっていて
時間よ止まれとせつに願う
それでも君は前へ進む

駅の改札 カバンをわたす
「ありがとう、さようなら」
笑って君はそう言った
僕は何も言えなかった

君の背中が遠ざかる
止まってはくれない君の背中
伝えたくない「サヨウナラ」
伝えたかった「愛してる」

駅の改札 君が消えた
涙が頬を流れてく
馬鹿 意気地無し でも
僕も今、前に進むよ

そっとケータイを握る
見つめるのは君の番号
伝えなかった「サヨウナラ」
今伝える「愛してる」
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