虎と真珠
お守り


乙臣は盛大にため息をはいた。
この男はまったく理解していないのだ。

真珠「校則について知らないみたいだな…」乙臣から保護された特別天然記念物のような状態の真珠

乙臣「まったく…。あんた…職員だろ?」

虎康「あぁ。今年から2年1組の担任になった椰木虎康だ。」

乙臣(あの汚い担任か…。さっきとは別人みたいに見えるな…。割と顔は普通。)
砂やら寄れたスーツでみすぼらしかったのがわりかし軽減しているのだ。

乙臣「竜宮高校の周囲に高校が他に3校あるのは知ってるか?その内2校とは敵対してる。」

虎康「敵対?」眉間にシワを寄せる

真珠「つまらん昔から続く喧嘩だ。」

乙臣「こら、つまらんとか言わない。この喧嘩にはお互いの校章がかけられてる。つまり喧嘩にまけたら廃校…。」

虎康「んなこと許されるわけないやろ!喧嘩で廃校とか!PTAとか黙ってへんやろ!」理解できひん…

真珠「それが出来るんだ。ここは有名私立高校。周りの敵対高校も有名だ。生き残るためリーダーシップ、戦略、知能、体力全てを試される。だからここの卒業生は有名人ばかりなんだ、親も自分の子供がどこまでできるか、後継ぎに相応しいか値踏みしてるんだ。だからPTAは何も口出さない」

乙臣「今総理大臣の官詰総理や総理側近、活躍してる政治家、警視総監もここの卒業生だ。」

真珠「生きて無事卒業できたら明るい未来が待っている…。と言うわけだ」

虎康「……。」言葉が出なかった


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